Poizon of rose

蜜×毒なイラストとかOJとか

Yes, Jesus loves him!

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オープニングの桜画像が明るい空に変わっていた。
たくさんの人の顔を重ねていた部分も、八重さんの画像ちりばめに変わっていた。
これまでは会津の人々の物語で、これからは「八重という人」の物語になるという意図だろうか。

そんな風に、明治に移っても引きずっていたあれやこれやが、一新された感のある「八重の桜」第34回。
重く切なく美しい、会津戦争と前夫時代の「八重の桜」を吹き飛ばす新島先生のパワーすげえ! としか言いようがなかった。

いえね。待ちに待って待ち続けた7ヶ月半、我々オダギリファンはむしろ今回が初回スタートみたいな緊張感でして(会津愛はどこに)。
なにしろ先週「ここに来てまさかの前夫アゲ」で、どうしよう、せっかく出てきたのに「期待はずれ」とか言われて叩かれたらどうしよう、などともう心配で心配で完全にオカン目線。

だが! しかし! さすがは亜米利加帰りの天然宣教師。上がりに上がった前夫ハードルを軽やかに飛び越え、武家のしきたりやら戦争の恩讐やらにがんじがらめの日本の人々をきりきり舞いさせてしまいましたがな。

初戦の木戸さんはアッパー気味のおねだり上目遣い攻撃であっさり撃沈。
続いて山本兄との対戦、さすが強敵山本兄の盲目先制攻撃に一瞬ひるむが持ち直し、「百難をわれに与えよ」と曹操ばりのやる気のジャブ。

「よし、(視聴者の)掴みはオッケーだ襄!」
「突破口をひらくためきゅるるんお目め攻撃をこきざみに出すのだ!」
「そのまま腐方面のハートを狙い、えぐりこむように打つべし!打つべし!」 ←ハグ
見てるこっちはオカンというよりもはや丹下段平。いやマジで。

軽やかすぎてハイテンションな襄先生の天然っぷりは空恐ろしい程の攻撃力で、兄に抱きつきついでにびっくりしてる時栄さんまでまとめて料理しちゃってすっかり篭絡された山本兄をバックに槇村府知事を炊きつけたと思ったら次は「女学校見学したい」言い出すし、
って気づいたらちゃっかり授業にまぎれて「♪Yes, Jesus loves me. So Bible tells me so. 」とか歌ってるよ! 歌っちゃってるよ!
女学生きゃあきゃあ騒いでるよそりゃそうだよこんな男前の宣教師がひょこひょこ歩いて笑って歌ってたら英語学習にも身が入るってもんよ!

いいですか皆さん!
この白くてつぶらな目で無邪気な笑顔で、いきなり握手したり抱きついたり歌いだしたりするふわふわした愛らしい生物が、

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日本に耶蘇教を浸透させようというアメリカン・ボードの野望の手先(……のフリして実はそれを逆手に取って日本人に西欧教育をひろめようという、ひょっとしてものすごい腹黒い策士なのかもしれない)なのである!

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そして襄先生の快進撃は止まらず、天然攻撃はもうひとつの任務である嫁探しにも如何なく発揮される。

なんと、登場からわずか34分でヒロインに抱きつき、さらにその2分後には彼女の手を取る快進撃。
あげく出会った回に速攻プロポーズする猛攻撃。
来週なんかふたりでデエトしちゃうらしい!
さ、さすが亜米利加帰りはやる事が違う! なにこのスピード感!
前夫が求婚するまでに何ヶ月かかったと思ってるんだ。
大蔵様でさえボディタッチするのに何十年という、しかもドサクサ紛れのささやかさだったというに!

それにしても、今回は襄パート以外も見所が満載で、「帰ってきた男」つながりで健次郎さんも帰ってきて、ちゃっかり佐川様も復活、着々と西南戦争への布石が打たれている(案の定、佐賀の乱は終わっていた(´Д⊂ヽ)
布石のひとつに絡めた、象山先生の蘭学所での山本兄、西郷どん、尚之助、ちび新島の回想カットは、ベタな演出ではあるが感動した。

あの頃、まだスカした白羽織も山本兄も、誰もが学問の力と明るい未来を信じて熱く語っていた。
まだボロをまとった西郷どんも快活に笑っていた。
実際には七五三太が蘭学所に入り込んだなんて事はなかっただろうし、西郷どんがあんなとこうろついてたとも思えないし、さらにいえば川崎尚之助は象山門下ではなかったと思うが、そんな事はどうでもいいんで。ドラマの中であの4人の邂逅シーンがあり、そして時代が移り、戦争がすべてを変えてしまった明治になって、あの時の子供が目の前に現れる。
敗者は傷つき、勝者は新しい道を拓くことができずに苦しんでいる、この時に、あの頃の自分たちと同じ情熱を持ち、未来を拓く力を持ち、夢を信じている青年が現れた、という演出は実に良かったなあと思う。


放送後、ドキドキしながら世間の反応をうかがっていると、予想外にオダギリの評判が良い。
「新島襄カッコ良すぎだろ!」「襄可愛いすごく可愛い」「一気に話がおもしろくなった」
という、視聴者からの好意的な反応の数々。思いのほかの好感触に、やった! やったわジョー! よく頑張ったわ!
でも「あんなにカッコいいなら普段から普通の格好してくれればいいのに」的なコメントも散見されて
ファンとしては(´・ω・`)みたいないやごもっともですが。

新平ちゃんもう退場ですか(´;ω;`)

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自分は大河にメロドラマは最低限でいいと思っている。
ぶっちゃけお姫様と現代ナイズしまくった旦那との恋愛事情とか要らんと思う。

しかし、大河ドラマは老若男女が視聴するという特性上、さまざまな階層のニーズに応える必要がある。
9頭身超絶美形武将の恋愛で歴史を解釈する人だって、歴史好きではあるのだ(たぶん)。
だから、川崎尚之助ファンが「尚八重をもう一度!」と熱望するのはいい。
だが「いっそ新島出さないでいい」「捏造してでもこのまま尚八重!」みたいな意見をあんまり見かけるとさすがにいかがなものかと思う。
あの、一応後添えを心待ちにしてる人もいますんで……。

うーん、この期に及んで「尚之助との再会」はちと手を打ち間違ったんじゃねえのかなあ。
もうなんか無茶苦茶ハードルあがっちゃって、来週から本格参戦する襄先生の立場がないじゃないよ。
つうか前夫をいい人にしすぎだろ?
妻のすべてをありのまま受け止めて、支えて共闘して、最後には手を離して自由にしてあげるとか、どんだけ完璧な白馬の王子様なんだと。
あの時代に女をそれだけ認めてむしろ自分が妻についていくような男がいるか(現代にだっておらん)。
いないからこそレディファースト文化を背負ってさっそうと現れた新島襄が王子様になる運びだったんだろうに。
むしろ襄とは正反対の、旧弊な価値観で女性に接する前夫がいてこそ、新時代の新しい価値観が際立つんだろうに。

前夫にいいとこ全部取られて、襄先生どうすりゃいいのさ?ヽ(`Д´)ノ

まあ山本家には既に受け入れられてますから


実は、個人的には川崎夫妻はそれほど熱々のカップルではなかった気がする。
雑誌「婦人世界」での八重さんの手記でもほとんど前夫に触れていないみたいだし。
仮に夫婦の間に強い絆があったとしても、あの戦争で親弟を亡くし友をなくし、国を失い食うや食わずの生活で生き延びるのに必死だった女性が、袂を分かった前夫にそれほど未練を持つだろうか。
現代とは違って夫婦間の離別は生死を問わずザラにあった時代だ(主に男側からの一方的な形で)。
八重さんの性格からして、離縁状つきつけられて「山本」姓に戻った時点できっぱりケジメをつけているのではないか。

百歩譲って(百歩もw)、ふたりを再会させたんなら、そのまま尚之助の最期までやるべきだったと思う。
山南切腹回の扱いにしておけば、次週が妙にコメディタッチだろうと許されたろうし、襄先生が現れても「もう次の男かよ!」とか突っ込まれずに済んだのではないだろうか。

いやいや、もちろん自他ともに認めるオダギリファンであるからには、我が目線は非常に偏っている。
むしろ偏っていることに自信がある!
オダギリ待つ事七ヶ月間という苦渋の月日が、「前夫いいかげん退場しろ」的な気持ちを持たせているのかも知れない。
と、一応オノレを省みて、
「じゃあオダギリが川崎役だったらどうなの? 新島もうちょっと出てこないでとか思うんじゃないの?」
と考えてみたけども、

死ぬもんは死ぬんだし、話捏造してまでそのカップリング見たいとか思わねえよ。

つうか襄だって早死にすんだよ、ここにきて押せ押せのスケジュールで歴史的背景説明はしょってまで明治時代猛進してんだからいつまでもこだわんなよ!
ああっ! 言っちゃった(笑)

あ、でも一応川崎尚之助役の役者さんはすごく上手かったので評価してる。
白羽織でスカした感じのインテリっぷりが。あの会津での尚之助の浮き方こそ、会津がいかに中央の政治、経済、学問から取り残された田舎だったかというのを体現していた。
でも白羽織のスカした若造は自分の好みでないのでスルーしてたけどw


まあ、そんなオダギリファンのやきもきは措いといて、今回面白かったのは、槇村正直に直談判に行くシーンで、すがる小役人どもをちぎっては投げして突進する八重さん。
さすがだ。カッコイイ!きっと黒河内先生直伝の体術に違いない!(いや西郷様か?)

その槇村正直。槇村といえば井上馨、山県有朋と並ぶ長州三大不祥事の立役者(笑)
今回ちらっと登場した江藤新平に追及されたスキャンダルの当事者だ。
でも高島兄の豪放磊落な演技で、明るくて面白いキャラになってていい感じだった。
コミカルなシーンは多すぎると鼻につくけど、以前山本父の御祐筆指名シーンとかみたいに時々はさまれるのはいいなと思う。

明治に関してはほとんど何の知識も興味もない人間なので、これから勉強しないといけない状態なんだけど、ところどころ幕末ひきずってる部分はついつい楽しく見てしまう。たとえば、
今回一番嘘臭く感じられたであろう三条実美卿卒倒シーンは紛れもない事実(笑)
泣いて引き止めた木戸さんを使節団に取られて、国内に残った脳筋集団と「汚いことは大嫌い」な司法卿に好き勝手されて征韓論出た時点で三条参議はオーバードライブ状態だったのだ。
タイミングよすぎて当時も「詐病に違いない」とか言われたようだけど、一応人事不省だからあれ。
しかし、佐川様寝ごかし事件といい、スナイパー八重さんの大山弥助ヒットといい、うそ臭いと思うエピソードほど史実な今年の大河ってスゴイなと思う。

そんなわけで次週「帰ってきた男」(西部劇か)!イヤッホー!ようやく襄先生が本格参加だメインだもうこうなったら天使パワーで全部振り切れ細川専務もとい山本兄とふたり並んで「……じゃあ、僕だったら?」とかあr(自粛)

白いけど言ってる事は黒いかも

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各々にやむにやまれぬ理由があるのは重々承知の上だ。
だがしかし、

・女房に苦労をかけたくないからと一言の説明もなしに三行半送りつける川崎某(いまだに名前をうろ覚え)
・燃え尽き症候群で妻子を義弟に押し付ける梶原様(でもちゃっかり再婚しやがる)
・妾囲って子供まで産ませといて連絡もなし説明なしで「黙って俺について来い」な山本兄

「男とはそういうものだ」
という暴論が正論としてまかり通っていた時代だからしょうがない。
つうか、武家の男に浮気という観念自体存在しない時代だからしょうがない。

しょうがないが、それが女性にとっては不快きわまりないのはいつの時代も変わらぬ事実。
であるからして、親兄弟や上司同僚がのきなみ戦死し、砲弾くぐり抜けて生き延びた母と妹と妻子が食うや食わずの生活をしていたというのに、自分はうら若い女とよろしくやって、仇である薩長とまでよろしくやっている(ように見える)兄に八重さんが激怒するのは当然の流れだろう。
兄、ドラマでは牢獄で朽ちかけてたけど、実際は薩摩藩邸で結構優遇されてたしー。

確かにうらさんの着物を用意させてたとか美談に仕立ててるけど、ありゃあ姑目線の解釈であって、それを妾である時栄さんにさせてるんだよなーとか考えると
「妻妾同居前提かこの男!」みたいな。え、自分うがち過ぎですかね? 心が汚れてる?(笑)

だってさあ、時栄さんからしてみたら、ふたりでしっとり仲良くやってるところに姑と小姑と先妻の子がまとめて転がり込んでくるんだよ? 迷惑だって。
言葉も通じないし味覚も違うし向こうは敵愾心バリバリだし、やってらんないよ。

うむ! 「鶴ヶ城のゴルゴ」八重さんなら、殿様相手に説教かませる八重さんなら、この兄にもガツンと一発やってくれるに違いない!
いっそ米俵のように肩にかついで鴨川に向かって疾駆してくれるに違いない!
と、期待しないでもなかったけど、そこは兄もさるもの。

大体男というのは自分の立場がまずくなると話を大きくしてうやむやにしようとする生物だ。
案の定、「彼らの国作りは間違ってる」とか「やつらが見捨てたこの京を学問の都に」とか
話が「会津の敵と組むのか」→「いや利用してやるのだ!」的展開になって、それに納得した八重さんは、私生活の問題については丸めこまれてしまった。

うーむ、残念(笑)

青筋立てつつも兄の選択には目をつぶらざるをえなかった八重さんが、兄の指示通り学問を身に着けようと思ったのは、西郷相手に太刀打ち云々というより、もっと卑近に「貴様ら男というイキモノはっ!」と言いたかったからかも知れない。
さらに、キリスト教者である新島襄のプロポーズを受けた背景には
「二度と男からこういう扱いは受けねえ!」
という気持ちがあったのではないかと思うのだがどうよ?

そんな微妙にモヤモヤした展開の「八重の桜 第32回」であった。


で、八重さんならずとも「これでいいのか」と思う視聴者のモヤモヤを、さわやかに吹き飛ばしてくれるのが我らが襄先生だ。
舞台はいきなりワシントン。岩倉使節団の説明も描写もほとんどなくワシントン。

大久保さあとの痴話げんかにやさぐれた木戸ミッチーからの「日本に帰ってぜひ僕と一緒に」みたいな求愛を、にっこり笑って拒絶。
そりゃそうよねえ、それまで攘夷攘夷叫んでた連中が手のひら返して外交使節団とかどの口が言うかみたいな?
条約改正に委任状が必要な事も気づかずまさかのとんぼ返りで10ヶ月も棒に振る(しかも結果的に改正ならず)成り上がりの無能集団ですもの。
西郷さあから「あんな船沈めばいいのに」と言われるレベルの仲間にしないでって思うわ!(私怨)

お前なんかドイツで温泉巡りしてりゃいいんだ、とは言わずに笑顔でいなした襄先生、返す刀で国費留学している山川妹の「会津を滅ぼした敵の世話になるなんて」という嘆きをさらりと笑いとばす。

「いいじゃありませんか、誰の金でも。むしろ大いに利用して、金を使ってやればいい」

おお、まったくその通りだ。
敵の金を使ってどんどん自分が向上してやればいいのだ!
天使の笑顔でさりげなく薩長disる暴言、さすが襄先生。

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「捨松、貴女の前には薩摩も長州も関わりのない、広くて豊かな世界が広がっているんですよ」

これはひとり異郷で嘆く若い娘を慰めるためだけではなく、いいように利用され、気づいたら賊軍扱いされ、
江戸の身代わりに叩きのめされ蔑まれ傷ついた会津藩への救いの言葉であろう。
凄惨な戦いが終わってまだ数年。「もはや身内同士で敵だ味方だと言っている場合ではない」という意見は、とうの昔に日本という国を飛び出し、たったひとりで広く豊かな西欧世界に邁進していた襄先生だからこそ説得力があるのだろう。

まあ……言ってる内容は山本兄と同じなんだけど。
視聴者の受け止め方が違うのは日ごろの行いの差でしょうかね(笑)