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「大川端探偵社」#4 青春の甘酸っぱさも極めると異臭

Posted by Lazyrose on   5 comments   0 trackback

初回が飯テロで二回目がエロテロで三回目が大人の純愛‥‥ときて、今回は‥‥なんだこれ、
ラブコメ?(笑)

それにしても「大川端探偵社」はほんとうに落ち着いて見られるドラマだなあ、とつくづく思う。

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クリックで倍

以前、やはり深夜ドラマにオダギリが出演していて、あれもとても昭和の香り漂う良い短編ドラマだったのだが、個人的にはこっちの方が性にあう。
作中で描かれる男たちに好感が持てるかどうかがその違いだ。

毎回訪れるゲストの抱えた瑣末なトラブルや思い出に、店主なり探偵なりが傍観者的に関わる、というスタイルは似ている。
だが、「深夜食堂」ではそこで描かれる男の生態や思考に対して、時に「こいつ甘えてるだけなんじゃ」「それでいいと思ってんのか」と疑問に思う節があり、それが自分には釈然としなかった。
まあ、だからこそ毎度ラストでカタギリさんが呟く「人生なめんなよ」にひそかに快哉を叫んでいたのだ。
原作ファンの間では「カタギリ不要」と不評だったようだが、自分は逆に、製作側はあの「なめんなよ」で作品としてのバランスを取っていたのではないかと睨んでいる。

確かに、いつの時代でも男というイキモノはくだらない、しょうもない、意地やこだわりを抱えているものだ。
「深夜食堂」ではそんな男たちが「男ってこうなんだよ何が悪い!」と、悪く言えば開き直っているくせに、そんな自分の現状への不満はたらたらだった。まあ、そこがカワイイんだけども。
しかし「大川端探偵社」に登場する男たちはそんなしょうもなさを自覚していて、ちょっと気恥ずかしそうに、しかしまっとうに生きているのだ。
情けなかったり、ばかげているほど何かにこだわっていたりするけれど、彼らはそんな自分自身を受け止めた上で、ちっぽけな自分をちゃんと生きているように見える。

そして、そんな男たちに対して、毎度所長が「そうさなあ」と前置きして開陳する人生観が、端的で深くていい。
大人になりきれない男たちの「男ってやつはこういうモンだからさ」という自己弁護ではなく、成熟した男から見た「男ってやつはしょうもねえよな」という苦笑なのが「大川端探偵社」。

で、今回もまた、不器用で一途でなんだか愛しい男たちが登場するわけだが‥‥
今回に関しては「衝撃のネタバレ」(笑)防止のため「続き」を隔離しておこう。
未見の方はできるだけ放映後にご覧いただく事をおすすめする。




さて、
三十年間思い続けた愛しい幻のアイドルがハゲ散らかしたおっさんだった、という、まことに衝撃的な展開だったわけだが(笑)

毎回ゲストで出てくる俳優さんが実力のある、良い役者ばかりで、これもドラマの見所のひとつに数えたいところだ。
今回も依頼人のマキタスポーツさんがとてもいい仕事をしている。
とりあえず目の前のおっさんが語る女装アイドルの真実を 脳が受け付けていない 状態がひしひしと伝わるw
しかも、マイクを持って歌い踊る姿を見ているうちに、三十年間ひたすらなぞり続けた「彼女」をそこに見出し、やがてそれが「彼女」にしか見えなくなっていく、その表情の変化がすごい。

そして飛び出してステージでふたり踊るあたりはもう、涙と薄笑いと鼻水があふれてとまらん、なんだこれなんで感動なんだワシみたいな謎の感動が(笑)

1話のヤクザの若頭も組長も、2話のエロ姉ちゃんも3話のデリヘル嬢も客の男も、みんな見ていて応援したくなるくらい健気なのがいいなあ。
今回も一途が過ぎてほとんど変態な域に入りつつ自分の人生を見つめなおそうとする依頼人はもとより、ひっそりと忘れられたかっただろう過去を、しかし一人の男の人生を狂わせてしまったつぐないのために(それでも今でも完璧に覚えてる振り付けで)歌う元アイドルもまた、現在の自分をきちんと受け止めて生きている。
原作では依頼者は「オチ」の部分を受け入れずに終わるようだが、ドラマでは依頼人は受け入れ、前向きに一歩を踏み出す。このへんが、大根監督の視線の優しさなんだろう。
むさくるしいオッサン同士の抱擁に泣ける番組なんてほかにありえない(笑)


そして、そんな彼らを普通に受け止める探偵社の三人の存在感もいい。
肝心の主役のオダギリが「極力演技をしない」と宣言した演技をしているわけだが、そのオダギリの引きの演技と所長&メグミちゃんの兼ね合いが抜群だ。
たとえば三十年間洗ってない手を見せられた時の、村木のなんともいえない表情は、所長と顔を見合わせる事によってより意味合いを深める。
説明しない、差し引いた演技に対してどう共感すればいいのか、視聴者は所長を見て「あ、これでいいんだ」と安心する。
実によく出来たドラマだなあと感心することしきりだ。

つうかドラマ版村木のこのどうしようもない可愛らしさは、それをスルーできる二人あってこそw

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何にせよ笑いながらちょっと切なくて、でもなんだか見終わったあとすがすがしい気分になれた、良回だった。
そして気づいたら

♪忘れないで~ 忘れないで~ 忘れないでね~
 きっとA級保存~~♪

とかリフレインしている自分がいる。いやこの曲かなりいい曲なんじゃないか、ひょっとして(笑)

Comment

sannzi says... "A級保存~♪"
というあの歌はオリジナルなんでしょうか。
懐かしい昭和の頃の自分が聴いた事がある感じがして、あまちゃんの潮騒のメロディーみたいに、ひょっとするとヒットするのではないかと思いました。
やっぱり音楽も独特のノリで作成されていて、そこも挽かれるドラマですね。
今回は本当にA級保存しておきたい位、衝撃の面白さでしたね。
殺人とか剣呑な犯罪は起こらないのに、毎回どうなっているのと言う展開が分らないストーリーも、流石探偵社という題名が付くだけの事は有るなと思いました。
ラスト、歌い終わった二人を見つめるオダギリさんの表情がなんとも言えず面白く、何度みても吹き出してしまいました。
2014.05.12 23:46 | URL | #u2lyCPR2 [edit]
rose says... "ケ・セラ・セラ~♪"
>sannziさん
ええ、オリジナルですって。作詞は助監督さんらしいですよ。作品世界に対するこだわりの強さがうかがえますねえ。
ほんと、聖子ちゃんとか明菜ちゃん時代にあったっぽい曲で、着うたとかで配信したら意外とイケるかも(笑)

特別ハードボイルドな事件なんか起こらないのに、結果としてそのへんのハードボイルドドラマより人生について考えさせられるドラマですね。
例のシーンを(幻想バージョンではなく)見せられた探偵ふたりの引きまくった表情、最高でした。今回イラストには採用しませんでしたが(所長まで用意できねえ)、恐怖の右手との握手をはさんだ所長との短い激闘も良かったなあ。
2014.05.13 00:50 | URL | #4SZw2tfw [edit]
まるるり says... ""
村木さんに「ありがとございま〜しゅ」言われたら手を洗わない気持ちも分かるけど、むさ苦しいおっさん2人の抱擁に感動して泣けるとか、なんなの?けんか売ってるの?(;>_<;)
2014.05.13 05:54 | URL | #- [edit]
chizu says... "かわいいなあ。"
原作よむんじゃなかった。
まあ、読んでても大満足なんですけど。
忘れないで♪ 忘れないで♪
じわじわきます。

マキタスポーツ好き。
うたも芝居も上手いです。

しかし、あと6回で終わりかと思うとさびしい。
2014.05.13 17:53 | URL | #CjlWd7YA [edit]
rose says... "ははは"
>まるるりさん
どもども、いやもう村木に両手握手された所長がうらやましくて羨ましくて‥‥。
がっちり監督の思惑にハメられちゃいましたよね。こういうドラマの罠、素直に負けを認めますよ私は(笑)

>chizuさん
あ、原作読まれたんですねー。私未読なんですけど、これは絶対ドラマの方がいいですよね。なんたって視聴後明るい気分になれます。
マキタスポーツさん、最近は普通に俳優さんだと思われてるんじゃないですかね。いやもうあのアイドル振り付けはさすがとしか言いようがありませんでした。

そうか、あと6回しかないのか! に、二期を期待しましょう! 公式に嘆願しちゃいましょ!
2014.05.13 22:24 | URL | #4SZw2tfw [edit]

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